技法と素材

私は産業カウンセラーの学びで技法の訓練を受けてきた。
ここでの技法とは

  1. 簡単受容(うなづき、相槌)
  2. 事柄への応答
  3. 感情への応答
  4. 質問
  5. 要約

以上の5種類で、これらを使いこなすことを目標にした訓練である。
特に初期は多少わざとらしくても使ってみるという、まるで野球のノックのような練習を繰り返した。
複数の指導者と訓練生の前でロールプレイを行い、表情やしぐさ、声のトーンまで徹底的にフィードバック(ダメ出し)を受け、『型』を叩き込まれたように思う。

やがて実際の面接をするようになっても、ぎこちなくてわざとらしい『型』から脱することができない時期がしばらく続いた。
数年経過してやっと少しは自由になったように思うが、この時の『型』が良くも悪くも身についてしまっている。

大学院で心理臨床を学び、心理臨床センターでのケースを担当させてもらえた現時点で、改めて技法とは何かを考えた。
技法とは、面接中に行うフィードバックや治療の提案、契約の結び方、また記録やカンファレンスなどを通じて面接を見通すことなど、面接にまつわるすべてだと思う。

相槌は「うん」と「はい」のどちらが良いか、
優しい表情と真剣な表情のどちらが良いか、
部分を切り取った議論が本質とかけ離れ、ただ自分を不自由にしてしまっただけだったのかもしれないと、10数年前を振り返って思う。
しかし無かったことにはできない。
身についた『型』がこなれて自分と一体化し、それを含めて自分らしい面接スタイルにしていけたらと思う。

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